締め切りに追われながらも、なかなか筆が進まない——そんな経験に心当たりはありませんか。
都心から約1時間半の温泉地・湯河原に、“書くためにこもる”という新しい選択肢があります。
その名は「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」。ここでは通常の宿泊プランだけではなく、「大人の原稿執筆パック」をはじめ、「積ん読解消パック」など、目的に応じて滞在そのものをデザインできるユニークなプランが用意されています。
なかでも注目を集めているのが、あえて自分を追い込む仕掛け&うれしいご褒美で創作を後押ししてくれる「大人の原稿執筆パック」。
静かな環境、整えられた作業空間、そしてグルメや温泉のご褒美。果たして本当に“書ける”のか——ライターである筆者が実際に滞在し、その実力を体験してきました。
目次
チェックイン、「書きます!やります!宣言」
JR湯河原駅からはシャトルバスでおよそ10分。湯河原の美しい自然を眺めながら宿に到着。
10分に1本程度運行している路線バスでも近くまで行くことはできますが、バス停からホテルまでは急勾配なので荷物が多い人は要注意。自家用車の場合、駐車場は無料(9台)です。
ホテルに着いてすぐに出迎えてくれるのは、色とりどりのインクの顔料。クリエイターの心を刺激するインテリアです。「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」ではインク作りのワークショップが行われており、クリエイティブな手仕事を通じて、創造力を刺激することができます。
そもそも湯河原は、夏目漱石や芥川龍之介をはじめとする文豪たちが足しげく通った「文豪の町」。こうした背景があるからこそ、インク作りや「大人の原稿執筆パック」といった体験にも、この土地ならではの説得力が宿っています。
チェックインカウンターはとてもシンプル。余計なことに気をとられず、創作にしっかり時間を割ける仕組みです。
今回選んだのは「大人の原稿執筆パック」に、「書きます!やります!宣言オプション」と「感想のお伝えオプション」(いずれも事前予約制)。チェックインを済ませると、まず「宣言書」を手渡されました。(※宣言方法は変更になる場合があります)
私は、「2,500字の原稿を一本仕上げる」と宣言。目標を心に秘めず、紙に書き、口に出してきちんと宣言することで「絶対にやりきろう」という気合が入りました。
まずはラウンジで一仕事
客室へ向かう前に、ラウンジで一仕事することに。「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」のラウンジにはクリエイターが作業をしやすい、さまざまな環境が整っています。
例えば、湯河原の美しい自然を眺めながら没頭できるカウンター席。奥行きも横幅もあるので、サブモニターを持ち込んで作業をすることができます。私が訪れた日も、カウンター席ではノートPCやペンタブを広げてクリエイターが必死に作業をしていました。
姿勢を変えたいときは、小上がりに上がって座椅子での作業もおすすめ。腰に負担の少ないチェアが用意されており、気分は変われど快適性は確保されます。
広々としたテーブル席も自由に使うことができます。少しずつ場所を変えながら作業をすることで、気分転換ができました。
仲間と一緒に作業をしている場合は、個室や半個室を使うのも良さそう。打ち合わせをしながら作業をすることができます。
本棚には創造性を刺激したり、仕事のヒントになったりしそうな書籍がずらり。作業の合間にインプットをしてもいいかもしれません。さまざまな資料や、やる気を引き出してくれそうな書籍を発見しました。
小腹が空いたら、フリードリンクやスナックをいただきましょう。コーヒーや紅茶はもちろんのこと、脳に糖分を届けてくれるジュースやおやつがあるのもうれしいところ。この日は金平糖やジェリービーンズが用意されていました。キュートで懐かしいお菓子にテンションが上がります。
作業を頑張ったご褒美には、別途おやつを注文してもいいかもしれません。「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」内の「おふろcafé HITOMA」では9種のクリームソーダを提供。愛らしい見た目と爽やかな風味に癒やされます。
フロントの脇には自由にイラストや感想を書き込めるイラストボードが設置されています。イラストレーターや漫画家が多く滞在していることもあり、皆さんとても絵が上手……!書き込みで埋まったイラストボードは廊下に展示されます。
滞在期を描いた漫画の展示もあります。多くのクリエイターがここで頑張って仕事をしていった軌跡を感じることができ「自分も頑張らねば」と気が引き締まる思いです。
客室で作業体験
次は客室へ。「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」の客室は3種類。なかでもリニューアルしたばかりのクリエイターズルームは、大きなデスクと作業にぴったりなチェアがあり、集中して仕事に向き合うことができます。
客室には、作業の助けとなりそうなグッズがそろっています。フォントの見本帖などもあり、特に著作物を印刷して頒布する人には役立ちそう。USBコードを繋げば、タイプライター型のキーボードを使うこともできました。
「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」は現在、イラスト、マンガ、小説作品の投稿プラットフォームを運営する「pixiv(ピクシブ)」とコラボ企画を実施中。オリジナルノベルティグッズのプレゼントがあります。今回は、トートバッグ。頑張った記念にぜひ持って帰りましょう。(※ノベルティはなくなり次第終了)
さて、環境について一通り把握できたところで、作業を再開。さあ、原稿も中盤。自宅とは異なるすっきりとした環境で、一気にタスクを片付けてしまいます。
物音もほとんど気にならず、気づけばキーボードを打つ音だけが響く空間。暑すぎず寒すぎず、自然と作業に没頭できる環境です。気づけば時間を忘れて、しばし没頭していました。
作業途中、休憩がてら、貸し出しアイテムを探しにフロントへ。デスクライトやキーボードはもちろん、ノートパソコン用スタンドや小回りの効くマウスなど、姿勢を支えてくれるアイテムも豊富! 漫画やイラストを描く人には、参考になりそうなトルソーまで。さらに、気分転換用のボードゲームも貸し出していました。
客室へ戻り、原稿の仕上げへ。しばらくして、体験時間が終了。集中したので、あっという間に感じます。
宣言通り、原稿を仕上げることができました。「書きます!やります!宣言オプション」をつけているので、結果は後ほど、ホテルのスタッフの方にお伝えすることにします。
ちなみに「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」の他のタイプの客室には2〜3人用の和室と、4人用の和室があります。こちらは創作合宿をするときなどに使えそう。もちろん、他のプラン利用時にもぴったりです。
結果報告!
「書きます!やります!宣言オプション」通りに作業が進んだことをスタッフに伝えると、優しくねぎらいの言葉を掛けていただきました。のみならず、なんとご褒美としてドリンクを1杯サービス!ビールやクラフトチューハイ、ソフトドリンク、クリームソーダなど好きな飲み物をいただくことができます。残念ながら宣言通りに作業が進まなかった場合、アルコールの提供はNGに。夜や翌朝の自分に期待しましょう。
「感想のお伝えオプション」をお願いしていたので、書いたものをスタッフの方に読んでもらいました。
筆者の書いた原稿については「とても興味深く読めるものでした。一部のワードの意味がわからなかったのですが、これは想定読者の人なら知っている固有名詞ですよね。それであればとても良いと思います!」と言っていただくことができました。
初見の方の感想がいただける機会は貴重。ライターとして、とてもありがたいサービスです。
日替わりの夕食でエネルギーチャージ
作業に没頭すると当然お腹が空きます。「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」では地元の食材を生かした料理をいただけます。疲れを癒やし、明日もまた創作を続けるにはぴったりな栄養満点の食事です。
食事の内容は宿泊数に応じて変化。「原稿執筆パック」の場合、1日目は地元産のアジなどを用いたミックスフライ定食、2日目は海鮮丼、3日目は牛すき焼き鍋です。お腹いっぱい食べれば、自然と翌日への活力が湧いてきます。
温泉で一日の疲れを癒やす
作業後は、大浴場へ。数々の文豪が愛し、万葉集にも詠まれた1000年以上の歴史を持つ湯河原温泉を引いています。
チェックイン後は朝8:00までいつでも好きなときに入ることができます。作業の合間の気分転換にも使えるのがうれしいですね.
さらに女子風呂には創造性を刺激するある仕掛けが……。なんとお風呂の壁画がクリエイターの作品なのです。こちらも「Pixiv(ピクシブ)」とコラボしたキャンペーンで、最優秀賞を受賞したクリエイターのイラストがそのまま壁画になりました。「自分も人を喜ばせるクリエイターになるぞ」と気合が入るのではないでしょうか。
メイク落としやクレンジングなどのアメニティも充実。コインランドリーが備え付けられているので連泊をするときも安心です。
作業の合間の朝食・昼食
「原稿執筆パック」の利用者は夜間や早朝もきっと作業に励むことでしょう。すると楽しみになるのが朝食です。
「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」の朝食は地元産のアジの干物と湯豆腐、そして色とりどりの小鉢がたくさんついた御膳です。見た目が楽しいだけでなく、栄養バランスも抜群。朝日の差し込む明るいラウンジでいただけば、朝のスイッチが入ります。今日も一日頑張ろうと思えるとっておきの朝ごはんです。
また「大人の原稿執筆パック」のユニークなところは、1泊3食付きで、昼食まで含まれていること。「楽天トラベル」からは、1泊から7泊まで予約可能です。昼食は定食メニューからチョイス!
1泊2日プランの場合、1日目のランチはお茶漬け。地魚のアジやタイは鮮度抜群でプリプリの食感。隣町・真鶴の魚河岸から取り寄せたしらすも風味豊かです。また神奈川県の高級牛「相州牛(そうしゅうぎゅう)」を使ったしぐれ煮はほどけるような柔らかさ。味わい豊かなおかずと一緒だと、おひつに入ったご飯もぺろりと食べられてしまうのでした。
チェックアウトとラウンジ利用は10:00までですが、追加料金の支払いでその後もラウンジの利用が可能に。15:30と16:30に湯河原駅行きのシャトルバスが出るので、それまでほとんどの方が作業に没頭するようです。
- ラウンジ利用料金
- 平日:1,280円/1名
土日祝、施設指定の繁忙日:1,580円/1名
積ん読解消パック
「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」には「原稿執筆パック」の他に「積ん読解消パック」も。その名の通り、読もうと思ったのに時間がなくて読めず、部屋の中にたまった本(=積ん読)を一気に読むためのパックです。「原稿執筆パック」と同じサービスを受けられるほか、特製のクッションをレンタルすることができます。このクッションは、寝転びながらも読書がはかどる姿勢を取ることができる優れモノ。ごろごろしながら思いっきり読書を楽しみましょう。
伝統的な温泉地でユニークな滞在が楽しめる「The Ryokan Tokyo YUGAWARA」。実際に滞在してみて、「環境が変わるだけでここまで集中できるのか」と実感しました。一気に片付けたい課題がある方はもちろんのこと、クリエイターから刺激を受けたい、気合を入れたい、自分を甘やかしてゆったりしたいといった方にもぴったりです。また、一人でも気兼ねなく温泉宿に滞在できるというのもうれしいところ。次の週末をより有意義に過ごしてみたい方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
※食事メニューは変更となる場合があります
The Ryokan Tokyo YUGAWARA
- 住所
- 神奈川県足柄下郡湯河原町宮上742
- アクセス
- JR「湯河原」駅より無料送迎バスで約10分
- チェックイン
- 16:00 (最終チェックイン:20:00)
- チェックアウト
- 10:00
- 駐車場
- 9台(無料/先着順)
取材・執筆・撮影/大川祥子
